「官僚はエリート」「日本のことを真剣に考えている」「失敗するわけがない」―― そんな声をよく耳にします。
難関試験を突破し、日本の未来を見据えて行動する官僚たち。
「しっかりしている」というイメージが強く、失敗とは無縁のように思えます。
しかし、本当にそうでしょうか?
官僚の仕事とは何か、実態はどうなっているのか。 実は、知らない人がほとんどではないでしょうか。
私も本書を購入するまでは、官僚のことをまったく知りませんでした。
今回紹介するのは、森永卓郎氏の『官僚生態図鑑(Amazon)』(三五館シンシャ、2024年12月1日刊)。
官僚の本質を教えてくれるだけでなく、
「なぜ日本は貧困化してしまったのか」「この国の未来はどうなるのか」「なぜ国民のことを考えないのか」
を 真剣に考えさせる一冊です。
私のブログ「しんちゃんの一人になっても生き抜く教養娯楽本屋さん」のテーマである 「教養と娯楽」を体現する本書。
官僚だけでなく、人間の行動や思考、組織の論理まで学べる内容が詰まっています。
その魅力をたっぷりお伝えいたします。
さあ、官僚を知った上で、日本の未来を一緒に考えましょう!

- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』を読んでもらいたい人
- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』を読んで得られる3つのこと
- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』の概要
- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』を今読むべき理由
- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』を読んで特に印象に残ったこと
- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』で物足りなかった点と関連書籍との比較
- しんちゃんならではの視点:ノーパンしゃぶしゃぶ事件
- まとめ
- 『官僚生態図鑑:森永卓郎』の書籍情報
『官僚生態図鑑:森永卓郎』を読んでもらいたい人
以下の3タイプの人に特におすすめします。
- 官僚・公務員を目指す人:試験突破の先にあるリアルな職場環境を知りたい人に最適です。
- 人間観察が好きな人:エリートの裏側にある「人間らしさ」を覗きたい人にぴったり。
- 政治系ブロガー・情報発信者:マスメディアでは得られない一次情報として活用できます。
『官僚生態図鑑:森永卓郎』を読んで得られる3つのこと
- 官僚の実態がリアルにわかります:仕事内容だけでなく、人間性や組織文化まで見えてきます。
- 「身勝手な理由」が浮き彫りに:政策の裏にある「官僚都合」が日本を歪ませている実例が次々と。
- 危機感が自然と湧いてきます:読み終えた後、「このままでは日本が危ない」と痛感するはずです。
『官僚生態図鑑:森永卓郎』の概要
著者・森永卓郎氏は約45年間、経済アナリストとして官僚と密接に関わってきました。
素晴らしい功績から最悪の失態まで、すべてを間近で観察。
その経験を「図鑑」形式で体系的にまとめたのが本書です。
特に印象的な3つポイントは以下の通りです。
①官僚の「人間性」
なぜ日本のことを考えないのか?その根底にある心理が明らかに。
②財務省は別格
全省庁の中で突出する権力と論理。その理由が腑に落ちます。
③国民のためではなく「自分たちのため」
政策は「国民生活の向上」ではなく「官僚組織の都合」で動いています。
私のブログのテーマ「一人で生き抜く」にぴったりの、賢く学べる一冊です。

『官僚生態図鑑:森永卓郎』を今読むべき理由
『官僚生態図鑑』は、官僚の生態から人間性を学べる重要な一冊です。その理由を3つ挙げます。
理由①:パワハラ体質は根深い
著者自身も理不尽なパワハラを受けた経験を告白。
「エリート」の裏側にある暴力的な人間関係が浮き彙ります。
理由②:官僚になる「ルート」を知るべき
大学・学部は関係なく、採用試験から内定までの全プロセスが解説。
「入口」を知ることで、組織の論理がより深く理解できます。
理由③:合格者の「資質」を再考する
難関試験を突破するのは知識だけではない。
柔軟性・創造性・対応力……しかし、それが「国民目線」を欠く原因にも?
これらはブログのテーマ「一人で生き抜く」に直結。
組織の論理に飲み込まれず、自分の頭で考える力を養えます。
『官僚生態図鑑:森永卓郎』を読んで特に印象に残ったこと
以前、『ザイム真理教(Amazon)』を読んで官僚に興味を持ち、本書を購入。
予想以上に「リアル」で衝撃的でした。
特に印象だったのは、首都機能移転が進まない理由です。
「官僚のほとんどは東京の住人だ。東京にはおしゃれなレストランやキラキラしたエンターテインメントがたくさんある。
いまや準富裕層となった彼らにとって、
東京は捨てがたい魅力的な都市であり、本気になって首都移転を進めるメリットがないのだ。」(P136)と述べています。

豪雨や地震で壊滅的被害が出ない限り、移転はあり得ない。
「国民の安全」より「自分たちの生活」が優先――まさに「わがまま」の極み。
ブログのテーマ「一人で生き抜く」に照らすと、
本書は単なる暴露本ではなく、「自分勝手な人間を見て、自分はどう生きるか」を考える教材です。
『官僚生態図鑑:森永卓郎』で物足りなかった点と関連書籍との比較
一方で、「なぜ思いつきで政策を進めてしまうのか」については触れられていません。
「自分たちがやりたいようにやる」理由はわかります。
認知的に何が起こっているのか? という深掘りが欲しかった。
この点、宮口幸治氏の『ケーキの切れない非行少年たち(Amazon)』と比較すると興味深いです。
本書では、
「課長補佐同士が結婚すれば、図らずして年収2000万円のパワーカップルが誕生する。
彼らの発想はどうしても
「自分たちの暮らしのなかでこういう政策があったら嬉しいよね」というものになる。」(P32-33)と指摘。
一方、『ケーキの切れない非行少年たち』では、
「思いつきでやることが多い→一旦考えることをせずに直ぐに行動に移してしまう。
気づきが少ない。見たものにすぐに飛びつく。騙されやすい。
過去から学べず同じ間違いを繰り返してしまう。」(P72)と述べています。
官僚たちも知らず知らずのうちに「融通が利かない思考パターン」に陥っている可能性があります。

両書を組み合わせることで、教養を楽しみながら「一人で生き抜く力」を養えると確信しました。
しんちゃんならではの視点:ノーパンしゃぶしゃぶ事件
官僚たちの「頭の脳」は、知らずに鍛えられていなかったのかもしれません。
部下に押し付け、楽な仕事ばかり。 夜の楽しみ(女性との遊び)に力を入れ、下半身は鍛えたかもしれない。
その結果、頭が空っぽになり、 国民が損する政策ばかり生まれる……。
本書は、
など、マスメディアやSNSでは得られない情報が詰まっています。
まとめ
『官僚生態図鑑』は、「一人で生き抜く」力を養いたい人に最適な一冊です。
官僚の実態、財務省の別格さ、政策失敗の「身勝手な理由」――
これらを知ることで、日本の未来を自分で考えるきっかけが得られます。
ぜひ本書を手に取り、 教養と娯楽の時間を、より豊かで充実したものにしませんか?
『官僚生態図鑑:森永卓郎』の書籍情報
【タイトル】:官僚生態図鑑
【著者】:森永卓郎(もりなが・たくろう)
【発行所】:株式会社三五館シンシャ
【発売日】:2024年12月1日
【価格】:本体価格1500円+税
【キーワード】:官僚、財務省、認知
【ページ数】:186ページ
【オススメ度】:★★★☆☆(3)
【特に読んで欲しい方】:官僚・公務員になりたい人
【目次】:(特に読んで欲しいところは★)
- まえがき
- 第1章:私が観察した官僚の生態
- 第2章:凋落し始めた官僚‐私が観察した官僚の生態②
- 第3章:官僚の生態系に何が起きているのか?★
- 第4章:官僚たちの生存戦略★
- 第5章:なぜ官僚の政策は失敗するのか?
- 第6章:”官僚生態学”から7つの処方箋
- あとがき