しんちゃんの一人になっても生き抜く教養娯楽本屋さん

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【書評&要約】「はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」

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はだしのゲンわたしの遺書 おふくろ はだしのゲン 誕生

はだしのゲンわたしの遺書』(引用P25)

 

「戦争の話なんて聞きたくないよ」「過去の話でしょ?意味がない」「暗い話とか聞きたくねえよ」ーー

戦争は昔の話でむずかしいし、暗い話だから聞きたくない人がたくさんいます。学ぶことはないという声も。

 

しかし、残念ながら、学ぶべきことがたくさんあります。暗い話でも向き合わなければなりません。

 

今回、紹介するのは中沢啓治さんの『はだしのゲンわたしの遺書』は、著者が被爆体験をもとにした自伝書です。

しかも、それだけでなく、力強いメッセージが残されています。

自分自身、真実を見つめ直す一冊でもあります。

 

この本は、ただ読むだけでなく、それを「一人で生き抜く」力をどう変えるかを具体的に示してくれます。

 

私のブログ「しんちゃんの一人になっても生き抜く教養娯楽本屋さん」のテーマにぴったりで、

教養を深めながら、どう生き抜くかを考える内容です。

 

戦争や原爆の話だから、むずかしい、暗いし、読みたくない。あと、考えたくないのもあります。誰だってそう思います。

しかし、この本のきっかけで向き合ってみませんか。向き合うためにも魅力を紹介いたします。

 

さあ、被爆体験を知り、どう生き抜くかを探ってみましょう!

 

 

 

はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」を読んでもらいたい人

 

この本は、以下のような人に特におすすめです。

 

  • はだしのゲン』のファン:漫画『はだしのゲン』を読んでいる人には最適です。
  • 広島長崎出身者:出身者としては最低限知っておかなければならない人。
  • 戦争の歴史や平和について学びたい人:原爆や戦争の恐ろしさの影響を、体験者視点で深く知りたい人に最適。歴史教育の一環として読むのも有効。
  • 社会問題や人権に関心がある人:差別や貧困、戦争後の社会の課題について考えたい人に向いています。

 

はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」を読んで得られること

 

この本を読むと、以下のことが得られますよ。

 

  • 戦争のリアルな影響の理解:広島への原爆投下の被害や、生存者の苦しみを生々しく描写。戦争や個人や社会に与える長期的な影響を学べます。
  • 平和への強いメッセージ:作者の「二度と戦争を繰り返さない」という願いが伝わり、平和の価値を再認識できます。
  • 人間のレジリエンス(回復力):冷酷な状況でも希望を持ち続ける主人公ゲンの姿から、逆境を乗り越える力や生きる意味を考えられさせますよ。
  • 歴史的・社会的洞察:戦後の日本の状況や、原爆被害者の差別、貧困問題など、当時の社会背景を深く知れます。
  • 感情的な共感と気づき:漫画ならではの表現力で、読者は登場人物の苦しみや喜びに共感。命や人権の大切さを心で感じられますよ。

 

戦争のリアルな影響を聞きたくありませんか?

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漫画を読みたくなってしまった人は、

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はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」の概要

 

はだしのゲンわたしの遺書 はだしのゲン 恐怖感 マヒ

はだしのゲンわたしの遺書』(引用P29)

 

はだしのゲンわたしの遺書』(中沢啓治朝日学生新聞社、2012年12月20日)は、

中沢啓治さんが力を振り絞った「遺書」の代わりに残した自伝書です。

 

中沢啓治さん自身が被爆体験をもとにしたまんが『はだしのゲン』で、原爆や戦争の恐ろしさを訴え続けてきました。

しかし、肺がんにより、73年間の人生の幕を閉じました。

 

「遺書」代わりに残した自伝書、力強く残したメッセージ。次世代に向けてのメッセージでもあります。

力強く残したメッセージは以下の3つです。

 

①戦争のおろかさ

 

戦争によって、人間の本性を知ることができます。現実にもつながっていく。

 

②原爆の恐ろしさ

 

言葉では表すことができない恐ろしさ。どうやって伝えていくのかを知れます。

 

③人間のたくましさ

 

辛い状況でも前を向いて姿を知れます。原動力を変える姿も。

 

ブログのテーマ「教養と娯楽」にぴったりの楽しく学びながらメッセージを受け取りましょう。

 

はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」の10個の抜粋ポイント

 

中沢啓治さんが考える原爆の伝え方(第一章)

 

原爆についてどうやって伝えればいいのか。考えた結果、やはり漫画家だから、漫画で伝えていく。

 

②おふくろの死がきっかけで誕生した(第一章)

 

おふくろの死がきっかけで『はだしのゲン』は誕生した。それまで、戦争のことを書かない、逃げていたという。

 

③これが本当の人間の正体(第二章)

 

人間が極限状態になったとき、自分でも信じられない行動を取るようになります。

 

④中沢家は人間性があった(第三章)

 

中沢家は温かった。兄と姉、弟の仲の良さ、両親の思い出がたくさん。人間性があると伝わってきます。

 

⑤人間は残酷だ(第四章)

 

人間は極限に追い込むと、強い者が弱い者をいじめていく。そう、現代でも変わらない。

 

 

 

手塚治虫の漫画がきっかけ(第五章)

 

手塚治虫の漫画を読んだきっかけで、漫画家になろうと決意します。

 

⑦東京では、被害者差別があった(第六章)

 

アシスタント時代、原爆被害者であることを告白。そのおかげで差別されるようになり、原爆のことを話さなくなった。

 

⑧元は中沢啓治の分身です(第七章)

 

中岡元は中沢啓治の分身です。分身で原爆の恐ろしさを伝えていく。

 

⑨『はだしのゲン』は邪道と漫画家仲間から言われた(第七章)

 

漫画家仲間から「邪道」と言われた。しかし、「邪道」であっても、伝えるものは伝えていく必要があります。

 

⑩死ぬまで戦争と原爆の恐ろしさについて伝えた(第八章)

 

肺がんと白内障で漫画家を引退。死ぬまで講演会で戦争と原爆の恐ろしさについて伝えた。

 

これらのポイントを読んで、読んで見たくなった人!

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はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」を今の時代に読むべき理由

 

はだしのゲンわたしの遺書 はだしのゲン 天皇 戦争 原爆 おやじ

はだしのゲンわたしの遺書』(引用P124)

 

はだしのゲンわたしの遺書』は、力強いメッセージが残されていて、すばらしいです。

しかし、「なぜ『はだしのゲンわたしの遺書』を今の時代に読むべきなのか」を加えれば、

さらに読者が読んでくれますよ。

 

①人間の恐ろしさを学べないといけないから

 

本書では、戦争を通じて、人間の恐ろしさを知ることができます。

もちろん、本書だけでなく、社会でも人間の恐ろしさを感じます。

 

汚いところも学んでおく必要性も。(「ChatGPTに疑問をぶつけてみた」のnoteより)

 

②歴史を学んでいないから

 

「学校で学んだから」と言う人はいるでしょう。しかし、残念ながら、一部しか学んでいないから。

限られた内容しか載せるごとができず、調べていくうちにうそだったこともあります。

 

だから、歴史を学ぶには、本書はもちろん、様々な書籍を読んでおくべきです。(「Historian」より)

 

③差別というものを知れるから

 

本書では被害者差別について書かれています。

しかし、被害者差別だけでなく、様々な差別が存在しています。

 

差別となってしまう理由は、「無知」と「恐怖」です。この2つが差別を生むのです。(「HIROREE」より)

 

これらの理由が「一人で生き抜く」の一部として、あなたの未来に向けて生き抜くはずです。

 

理由を踏まえながら、試してみましょう!

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はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」を読んで思ったこと

 

私が以前、『はだしのゲン(全7巻セット)(中公文庫コミック版)』を購入し、

もっと「はだしのゲン」を知りたくなりました。

調べていくと、はだしのゲンわたしの遺書』があることを知り、購入しました。

そして、読み、購入してよかったです。

 

読んでよかったところは、人間の本性や愚かしさを知れたからです。

「ぼくはこのとき、人間の本性を見たような気がしました。日ごろは愛だとか、優しさだとか、人に親切さ、

とかきれい事を言っていても、極限状態に置かれると、強い者が弱い者を徹底的にいじめぬく、

それが人間の本性だと。残酷そのものです。」(P104)と述べています。

 

戦争だけでなく、日常生活にも起こり得ます。

以前、「【書評&要約】「はだしのゲン(全7巻セット)(中公文庫コミック版):中沢啓治」」と同様に、

汚いところと愚かしさを見ることにより、世の中のおかしさがわかりますよ。

 

ブログのテーマである「一人で生き抜く」に照らすと、自分の生き方はもちろん、日本の未来にも関係しているところも。

決して、他人事ではない。

 

 

 

ただ、物足りなかった点は少しあります。戦争のおろかさ、原爆の恐ろしさや漫画家を目指すきっかけなど触れてきました。

 

しかし、中沢啓治さんから「いろんあ視点から見て欲しい」というメッセージが欲しかったです。

戦争や原爆は様々な知識が必要になっていきます。本書だけでなく、漫画『はだしのゲン』を読んでもそうです。

 

そう考えると残念しかありません。著者である中沢啓治さんがメッセージを残してくれたら、

興味深くなったかもしれません。

 

生き抜く点として考えると、日本の未来に大きく影響しますから。

 

そこで、関連書籍で比較すると、長倉顕太さんの『本を読む人はうまくいく』が補完的だと感じました。

書評記事である「【書評&要約】本を読む人はうまくいく:長倉顕太」でも紹介しています。

 

はだしのゲンわたしの遺書』はどんなことがあっても負けずにがんばる人間性を学ぶに対し、

『本を読む人はうまくいく』では様々な視点を得るための解説します。

 

たとえば、「ゲンは、麦に象徴されるように、ふまれて、寒い風雪にたえて、たくましく、

まっすぐに伸びて豊かな穂を実らせます。」(P216)と負けずにがんばる人間性を学ぶと読み取れますよ。

 

それに対し、「私のまわりの優れた経営者は、自分の業界以外の本も積極的に読んでいる。

おそらく他分野の知見を取り入れることで視野が広がり、

新規ビジネスやイノベーションのヒントが得られることを知っているからだろう。」(P57)で、

他の知識を知ることで新たな発見に出会えることも。

 

戦争や原爆をなくすためには、様々な原因が隠されていることを知らなければなりません。

常に情報収集しておく必要があります。アンテナをはっておきましょう。

 

ブログのテーマである「一人で生き抜く」にぴったりで、両者を組み合わせることで、

教養を楽しみながら、どう生きていくかを考えるようになります。そう思いました。

 

読書によって、いろんな視点から見て、戦争の恐ろしさを伝えていく。

そのためには、長倉顕太さんの『本を読む人はうまくいく』をチェック【Amazonで購入】

 

まとめ

 

はだしのゲンわたしの遺書』では、著者である中沢啓治さんの力強いメッセージを通じて、

「一人で生き抜く」力を養いたい人にぴったりの自伝書です。

 

戦争のおろかさ、原爆の恐ろしさや人間の本性などを向き合わなければなりません。

 

この本を手に取って、自分の未来をどうしていきたいのかを考えてみませんか?

あなたの教養と娯楽の時がきっともっと生き抜けますよ!

 

はだしのゲンわたしの遺書:中沢啓治」の書籍情報

 

 

【タイトル】:はだしのゲンわたしの遺書

【著者】:中沢啓治(なかざわ・けいじ)

【出版社】:朝日学生新聞社

【発売日】:2012年12月20日

【ページ数】:222ページ

【価格】:本体価格1,300円+税

【キーワード】:戦争、原爆、人間

【オススメ度】:★★★★☆(4)

【特に読んで欲しい方】:広島長崎出身者

【目次】:(特に読んで欲しいところは★)